ビックリするほど普通

 えー、第二回ドッキリ合コンに引っかかるという失態を犯してしまいました。注意力散漫なのかなぁ。見事に前回と同じような手で騙されたのだ。
 遠くの大学に行っている友達が久しぶりに帰ってきたから飲みに行こうと誘われて行ったら、そこは合コン会場。友達が帰ってきているというのは本当でそいつも参加してやんの。なにしてんだか……。


 前回と違ったのが相手が学生だったのが社会人に変わったこと。と言っても、まだ一、二年目らしいのだけど。社会人らしくみんなスーツだったのだけれど、基本的に頭の中は学生時代と変わってない感じがする。あくまでその日あった人たちだけの話。つーか、友達もどうやって話付けたんだろう? 社会人にもなって合コンなんてするの?
 一応気の乗らない場であっても、基本的には波風立てずにコトナカレ主義で行こうと心がけている。だから、前回と同じように話しかけてきた奇特な人がいても蔑ろにはしない。できるだけ相手のわかりそうな話をして穏便に過ごすのが私の願いなのだ。
 ベタに趣味の話なんかをしているときにも、読書と映画鑑賞とぐらいはちゃんと言う。でも、最近面白かった映画は?って聞かれてまさかDVDで買った『メメント』とは言わない。ちょっと前にテレビでやってた『となりのトトロ』がおもしろかったと答えるさ。
 同じように本の話題になったときも、まさか寺山修司『青少年のための自殺学入門』だとか、バタイユ『マダム・エドワルダ/目玉の話』とか夢野久作『少女地獄』だとは答えない>また濃いなぁ。相手が某とんでもなくつまらない新鋭ホラー作家とか、某ケータイ小説とか銘打ってペラペラの恋愛小説家とかの名前をバンバン出して、あれスッゲーおもしろいからオススメだよ、とか言ってきても、友達がおもしろいって言ってましたぁなんて平気で言える。心の中では爆笑してたけど。
 なんだか“現代の若者の平均値”みたいな人だったから、逆におもしろかったのはナイショ。言うことやること全部が予想できるのだ。ステレオタイプここに極まれり、みたいな感じ。もうちょっとがんばりましょう。


 合コンが解散したあとに、友達のアパートにて徹夜で飲み明かしたのが楽しかった。正しくは午前三時ぐらいからカラオケに繰り出して延々と歌ったあと、朝マックを食べて帰ったのだ。その間にひとつ死ぬほど笑えるor本気でひいてしまう話を聞いたのだけれど、さすがにここには書けないので割愛。ちょっとだけ抜粋すると『大丈夫大丈夫、って言ってるけど下半身はもう動かない』でしたとさ>それ笑えるか?