巨乳と映画

　ジョージ朝倉の『平凡ポンチ』が終わっちゃった。でも、おもしろかったー。

平凡ポンチ 4集 (IKKI COMICS)

　端的に言うと、自主映画監督・真島（メガネ・変身癖アリ）とそのファンの女の子・ミカ（殺人犯・貧乳コンプレックス）によるロードムービー的ストーリー。……なんだそれ。文字にするとつまんなさそー。
　いやいや、これがおもしろいのさ。シリアスなんだかギャグなんだかよく分からない、でも激高のテンションで走っていく。なにより、作者自身が描いていて楽しそうなのさ。描きたいことを描いている。これって結構難しいんだよね。プロは特にいろんな意味で。
　実力のある人が自由奔放に描くと、やっぱりすごい作品が生まれる。ジョージ朝倉は少女マンガ家ってこともあって恋愛作品が多い。『ピース・オブ・ケイク』とか『溺れるナイフ』とか（両方好きだけど）。でも、本質はそこじゃないのだ。
　ジョージ朝倉の『ハッピーエンド』という作品がある。一巻完結なのだけれど、全て“書き下ろし”というとんでもないマンガである。これがすごい。私はこれでジョージ朝倉に惚れましたっていうぐらいすごい。
　あんまり説明とかもしたくない。先入観なしで読んで頂きたい。それほどに好きな作品であったりする。『平凡ポンチ』もおもしろかったけれど、『ハッピーエンド』の衝撃はいまだに忘れられないのだ。

ハッピーエンド (KCデラックス)